「美術館に行くと何かがある」

そんな気持ちにさせる美術館があったら・・・
勿論行きたいですね。

長崎県美術館は、金子知事が進める「文化を生かしたまちづくり」の一環として設立されましたが、
知事が長崎県の美術館が現有する長崎ならではの資料、
つまり南蛮文化や出島に関する歴史的資料、
スペイン美術のコレクションなどを大切に思い、
その存在価値を十分に生かそうとして立ち上げたものです。
徹底的に利用者の視点に立ったサービスの提供
を主眼としているところです。
行政側が「非常識な美術館」と自慢げに言うぐらい、
従来のサービス形態を無視した、
しかしながら我々利用する立場としては、
素敵な発想の美術館ですね。
夜8時という閉館時間
公立の美術館でお酒を出す

という従来では考えられない事をも利用者の利便の為に実行しています。

そうした取り組みは、2005年度の長崎県美術館の入場者数約65万人
うち県内の人の割合は約85%を占める。
その半数は5回以上足を運んでいるリピーターであるという数字に現れてますね。
これは既に、県民の「憩いの場」の役割を果たしているという事ですね。

設計者が美術館とは都市のリビングルームという観点での設計を行った建物も、
独特の雰囲気をかもし出していますね。
誰にでも開かれた美術館というコンセプトをうまく形にしたといえるでしょう。

そして、美術館といわれるとついつい発想してしまう雰囲気がありますが、
美術を大きな意味で捉えている館長の考えにより、
美術に限らず音楽やダンス、映像作品など、様々な芸術表現に触れられる場として
ホールなどを開放しています。
そうした事で、各種イベントが盛んに行われているようです。
そこから、告知しなくても・・・
「美術館に行くと何かがある」と利用者に思わせてしまう。
つまりは、これもブランディングですね。

官と民が協調して行ってきた素晴らしい事業ですね。
ここで、地元に振り返ってみると・・・
琵琶湖博物館も、十分素晴らしいですね。
ただ、長崎博物館ほどのイノベーションは無いので、
もう二ひねりぐらいはしていただきたいものです。

無理に高い利用料を取って経営しようとしなくても、
しっかり黒字になっている公立美術館がある現状を、
もっと真摯に受け止めていただきたいですね。

公営だから民営とは違うよってあぐらをかいていないで、
どうすれば?と頭をひねり続ける姿勢を見習いましょう(笑)

それは、中小だから大企業のようには出来ないよって言い訳していることと同じでは?
ビジネスチャンスは考え方次第で生まれるもの。
利用者(顧客)の立場に立った考えから始まるのではないでしょうか?


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2007年11月04日 Posted byso good at 08:08 │Comments(0)Innovation

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